前スレ686 @329


今日は、ゾフィスを倒して以来、久々の魔物との戦いだった。
体がなまっていることを怖れていたシェリーだったが、
さほど苦戦することもなく、無事、本を燃やすことができた。
「今日は…久しぶりの戦いだったわね…」
「ああ…しかし、口ほどにも無い相手だったな…」
いつも通り強気なブラゴをくすりと笑うと、
シェリーは部屋のドアに手をかけた。
「じゃあブラゴ、明日はここを発つから朝早いわよ。忘れないでね」
シェリーはそう言って部屋のドアを開けようとしたが、
ブラゴはその腕を掴み、強引に自室へと連れていく。
部屋のドアを閉めるとシェリーを抱き寄せ、首筋に食らいついた。
「ちょっと、ブラゴ!私もう今日は疲れてるのよ!明日も早いし」
そう言って抵抗するシェリーをブラゴはじっと見つめた。
「オレは、お前が欲しい。今すぐに」
ブラゴの真剣なまなざしを目の当たりにして、
思わずシェリーの足元はすくんだ。

「でも…シャワーだって浴びてないのに…」
「ならば、来い」
ブラゴはシェリーを浴室へと引っ張っていくと、
素早く衣服を剥ぎ取り、自分の着衣も脱ぎ捨てる。
そしてその体を抱き上げると、浴室の床の上に下ろした。
シェリーはぎゅっと膝を抱えこんで座り込み、
ブラゴに背を向けて訴える。
「わかったわよっ!わかったから、外に出てて…っ!
 こんなの…恥ずかしい。洗ったら行くから…」
「だめだ。もう待てない」
そう言うとブラゴは泡立てた石鹸がついた自分の手を
シェリーの背中に這わす。
ブラゴの肌の感触にシェリーは思わずぞくりとした。
(いつもこう…。いつも、どんなに抵抗しようとしたって、
 一度ブラゴに触れられると、私はもうその指先から
 どうやっても逃れられなくなってしまう…)

次にブラゴは、背後から掌をシェリーの乳房へと向ける。
シェリーは膝を抱えた姿勢のまま、その胸をぎゅっと
腿の部分に密着させていたが、石鹸で滑りの良くなった
ブラゴの手はつるりとその間に入りこんだ。
両手で乳房を揉みしだき、時折突起を弄び、シェリーの
好きな攻め方をしてやる。膝の上に置いていた掌を噛んで
必死に耐えるシェリーにブラゴは囁いた。
「どうしたシェリー?あの時と比べて
 やけにおとなしいじゃないか?」
シェリーは、しばらく前の、自分から求めてしまった
夜のことを思い出して、顔から火が出そうになる。
あの時おかしかったのは、お酒の力があったからだ。
しかし、何故だか最近、ブラゴの事を求めている反面、
実際に体を重ね合わすと胸が苦しくて仕方なくなる。
それを意識するようになってから、何となくブラゴの前で
素直な反応をする事が出来ない。だけど、こうされれば、
やはりブラゴに体を預け始めてしまう。

ブラゴは力の抜けたシェリーの体を立たせると、体中に
泡を塗りたくり、自分の掌でシェリーの体をきれいにしてやる。
肩・脇の下から乳房、腹、そこから臀部、茂み、腿、膝の裏、
ふくらはぎ、つま先。体中のいたるところに手を這わす。
シェリーは目をきつく閉じて切なげな表情を浮かべている。
その体の大半は泡で覆われているが、ところどころ
肌が見え隠れしており、ほんのりと桜色に染まった乳首や、
淡い茂みが白い泡の隙間からわずかに見て取れるところがとても艶かしい。
ブラゴは小さく吐息を漏らすシェリーをじっと眺めた。
ついさっきまで気丈に戦っていたくせに、今は同一人物とは
思えないほど、自分の前で弱々しくなっているシェリーが愛おしい。
だが、ブラゴの愛撫に対するシェリーの反応は、いつもよりも
控えめで、ブラゴは正直物足りなさを感じていた。
「これできれいになったろう?」
ブラゴはシャワーをかけてシェリーの体についた泡をきれいに
落とすと、次にシェリーの腰を抱き、浴槽の縁に浅く腰掛けさせる。
そして、太股を掴んで大きく開脚させるとシェリーの秘部に顔を近づける。

「…いやっ…ブラゴッ…こんな…とこで…恥ずかしい…」
「お前だっていつもオレにしてるだろうが…」
そう言うとブラゴは舌先をシェリーの襞に這わし、吸い付き、
時折奥をつつき、その味を思う存分味わう。
「くっ…ふぅ…っ…は…ぁ……あぁ…っ…」
体中に広がる快感に耐えきれず、シェリーはブラゴの肩に爪を立てた。
しかし、ブラゴは構わず、とろとろになったシェリーの
そこにむしゃぶりつく。じゅっ…じゅっ…という音が
シェリーがどれだけ濡らしてしまっているかを物語っている。
「ん…んっ!!…ブラゴ…ッ…もう…これ以上は…っ…わ…た…し」
言いかけたシェリーをブラゴは抱き上げると、そのまま寝台へと運び、
その上に濡れたままの体を落とす。乱れた髪の毛をかきあげ、
その顔が良く見えるようにすると、唇を重ねる。
最初は優しく、徐々に唇を貪るように激しく。
シェリーの瞳は熱を帯びてとろんと潤んでいる。
その体からは、先程の石鹸の香りと混じって
シェリー自身の何とも言えない甘い香りが
立ち昇っており、更にブラゴを高揚させる。
しばらく後唇を離すと、ブラゴはシェリーの耳元で囁いた。
「シェリー…もっと声出してみろ…。あの時みたいに…」
そう言われたシェリーは、思わず我に返った。

「この間のことは…忘れてっ…。だ…だいたい、ずるいのよ、
 ブラゴは!いつも私ばっかりこんな風になって、
 あなた1人だけいつだって涼しい顔で…」
そこまで言って、シェリーは急に口をつぐんだ。
そして、自分に覆い被さるブラゴの両腕をぎゅっと掴むと、
ブラゴの目をのぞきこんで尋ねる。
「ブラゴ…ブラゴがいつもこういう時に、そんな風に冷静で
 いられるのは…その…私があまり…良く…ないから…なの?」
あまりに真剣な表情のシェリーに、思わずブラゴは吹き出した。
「シェリー、いったいどこでそんな言葉覚えてきたんだ?」
「な…何よ…っ!またそうやって馬鹿にしてっ!」
こうやって憤慨するシェリーもまた可愛らしい。シェリーの
整った体のラインを軽くひと撫ですると、ブラゴは低く呟いた。
「シェリー…オレはもっとお前を見ていたい。
 乱れていくお前を…。こんな風にずっとお前を抱いていたい。
 だから…こらえずに…もっと声を出せ…」

いつも無口で、肌を重ね合わす時には、ことさらよけいな事を
話さないブラゴが、今日はやけに饒舌な気がする。
こんな事を言われるのは初めてで、
シェリーは、ブラゴの言葉だけで体の奥から熱いものが
流れ出すのを感じて、ブラゴの目に見つめられているだけで、
自分の気がおかしくなってしまいそうになる。
ブラゴはそのまま身を屈め、シェリーの乳房に
激しく吸い付き、突起を舌で嬲った。
「あぁ…っ!…ブ…ラゴ!…だって…こ…わいの…。
 自分が…自分でなくなって…しまいそうで…。あぁ…んっ!
 …それ…だけじゃ…な…くて…、は…ぁっ!…何だか…
 あなたと…こうする度に…何故だかどんどん…切なくて
 …あっ!…あっ!…胸が…ほんとに苦しくなって…」
本当はその理由は何となく自分でもわかっていた。
これから先もずっと、ブラゴと一緒にいられるわけではない。
じきこの戦いが終われば、ブラゴは自分を残して魔界へと
帰っていく。それを頭では理解していても、シェリーの心と体は
受け入れる事が出来ないでいる。ブラゴの饒舌さにつられて、
つい自分の胸のうちを打ち明けてしまった。

「…ならば、もっとオレに身を預けろ。その迷いを無くしてやる」
そう言うとブラゴはシェリーの足を大きく開き、シェリーの反応を
うかがうようにゆっくりとその中に自分をねじ込ませていく。
「あぁ…っ…ブラゴ…き…て…おねがい……」
先程まで、あんなしおらしいことを言いながらも、
やはりこうされれば体は貪欲にブラゴを求めてしまう。
しかし、さっきのような事を言うシェリーも、
ブラゴの体を求めるシェリーもどちらも本当のシェリーなのだ。
ブラゴはシェリーの片足を高く持ち上げ、
その足を自分の肩にかけると激しく突き動かす。
「やっ!…あ…っ…んっ!ああっぁっ!恥…ずか…しい…こんな…格好…」
そう言いながらも、シェリーの内部はびくびくと震えている。
「…恥ずかしいだけか?シェリー…」
言葉でシェリーが、もっと良くなる事を知っていて、
ブラゴはわざと意地悪く尋ねる。
「は…ぁぁ…んっ!ん!…は…は…ずかしい…け…ど…
 気持…ち…い…い……あぁぁっ!…
 す…ごく…感じ…る…ブラゴ…ッ!!」

泣きそうな顔で激しく身悶えるシェリーを見つめながらブラゴは思う。
(シェリー、それでいい…。オレはもっといろんなお前を見ておきたい…)
そして、そのまま激しく突き動かし、更にシェリーを攻め立てた。
「あっ!ぁんっ!!ブラ…ゴ…ッ!!だ…めっ!…も…う…だ…め…」
乱れるシェリーをしっかりと見つめながら、ブラゴは
自分の中の猛りを放ち、二人は同時に絶頂へと昇りつめていった。

どさりと自分の横に倒れこんだブラゴの胸に、シェリーは
すかさずしがみつき、その体を必死になって抱き締めた。
(これから…どうなるかなんてわからない…。でも今…、
 今はこうしてブラゴは私の側にいてくれる…。もう余計な事を
 考えるのは止めよう…。私は、ブラゴを王にすると決めたのだから…。
 少なくともその日までは、ブラゴは私の側にいてくれるのだから…)
シェリーはゆっくりと目を閉じた。
そして、そんな事を思うシェリーの心を知ってか知らずか、
ブラゴは、シェリーの肩を力を込めて抱き寄せた。




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