名無しさん@ピンキー @918


熱帯夜。ティオの部屋。
クーラーの音が静かに流れている。
ティオとガッシュが抱き合ったままベッドの中にいる。
しかし、服は普通に着ている。
「ガッシュ、幸せね…」
「ウヌ、本当なのだ…」
2人は何をするでもなくただ抱き合っている。
「そういえばティオ、清麿が言っていたのだが恋人同士は性行為ということをするらしいのだ」
「うん、私も恵に聞いたわ」
「だがのう、私は清麿に性行為が出るビデオを見せてもらったことがあるのだがな、
 それを見て私はあまりやりたくないと思ったのだ」
「どうして?」
「何だか男が女をいじめているように見えたのだ。
 女の方はとても息が荒くなって苦しそうでの。
 だから…私はティオにそんな辛いことをさせたくないのだ」
「そうなんだ…ガッシュ、ありがとう。
 私もそんなに辛いことだったらしたくないな…」
「ウヌ、私はこうして抱き合ってるだけでとても幸せなのだ」
初々しいカップルである。

「ねえガッシュ、だったら恵と清麿はその性行為をやってるのかな?」
「見たことがないから分からぬが、恵が清麿の部屋に来た時は
 清麿は私を絶対に部屋に入れてくれないのだ。」
「じゃあその時にやってるのかな…
 恵は清麿にそんな辛いことされてイヤじゃないのかな?」
「分からぬ。清麿と恵は私たちよりも年上だから大丈夫なのかもしれぬ」
「あ、そうかもしれないね」
「多分そうなのだ。なにしろその性行為ができない時は、清麿は一人でやっておるからの」
「え?性行為って一人でもできるの?」
「そうらしいのだ。そのときもやはり私は清麿の部屋に入れないのだ。
 1日に少なくとも2回は追い出されるのだ。
 朝でも夜でもお構いなしなのだ」
「ふーん、そんなにやりたいことなのね…」
彼はなんだかんだ言っても中学生である。

「ただの、そのとき分からぬことがあるのだ」
「分からないこと?」
「私は部屋に入れぬが、清麿の声は聞こえるのだ。
 普通は恵のことを叫んでいるのだがの…
 時々恵以外の名前が聞こえるのだ。
 鈴芽とかシェリー、しおり、つくし、ココ、リィエン…
 あとティオやコルル、レイラの名前も出たことがあったぞ」
「どういうことかな。私の名前も出てるのよね…」
「ウヌ…分からぬ」

コトッ

「ティオ、何か音がしたぞ。恵が帰ってきたのではないか?」
「ううん、今日は恵遅くなるって言ってたから。
 まだ早すぎると思う。」
「そうか。……ヌ?何だか寒くなってきたような気がするぞ…」
「本当ね。何だか変な寒気だけど。
 クーラーの温度少し上げるね」
「ウヌ、ありがとうの。ティオ、そろそろ寝ようかの。」
「うん、そうね。ガッシュ、寝てる間ずっと私を抱いててね」
「もちろんなのだ!じゃあティオ、お休みなのだ」
「うん、ガッシュ、お休み…」



小一時間後

……
………
(ウヌウ…まだ寒気が治まらないのだ…
 とても凶悪な魔物が近くにいるみたいなのだ…
 もしそうなら今は清麿や恵はおらぬので術は使えぬが
 それでもティオは私が必ず守るのだ!
 …しかしこの寒気は気のせいか恵の部屋からするような…
 気のせいかのぅ…) 


以上

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