だいふく @203


今日も恵が清麿の家に遊びに来た。
ガッシュとティオは遊びに行ってしまい、華も出掛けているので、家には清麿と恵の二人きりである。
清麿と恵が二人きりで過ごすのはこの日が久々であった。
二人は暫く会話を楽しんでいたが、ふと会話が途切れた瞬間、二人は見つめ合う。そして、二人の距離がだんだん近づき、唇が触れ合った。
久々に感じる互いの唇の感触、温もり、香り…。
それらに我慢できず、清麿は恵を抱き寄せ、そのまま押し倒した。
「恵さん…。」
「きゃっ!?」
ふと我にかえり、真っ赤になりながらも清麿は自分の欲望を正直に恵に伝えた。
「あ…ごめん…!!でも、恵さんと二人きりになるの、久々だから…。その……したいな、と思って…」
最後の方は声が小さくなってしまっていた。
しかし、清麿の期待とは裏腹に恵からは否定の返事が返ってくる。
「…ごめんね…。今日はダメ…。」
「……そうか…。」
清麿は落胆しながら呟いた。
「あっ…違うの!!今日は私、あの日だから…。」
「あの日?」
清麿は何のことだか分かっていない様子だ。
「………今、生理中なの…。」
恵は顔を真っ赤にしながら小さな声で言った。
「あっ…そうか…!!」
女性には月に一度、そういう日があるのだということを清麿は思い出した。

「ごめんね…。」
恵は本当に申し訳なさそうに謝った。
そんな風に恵に謝られてしまうと、欲望に駆られて動いてしまった自分がひどく恥ずかしく思える。
「本当にごめんなさい!!恵さんは全然謝る必要ないよ!!」
「でも…。」
「俺は、恵さんの体だけが目当てで付き合ってるわけじゃないし、恵さんと一緒に居ることができればそれだけで幸せなんだ!!」
「清麿くん…。」
恵は清麿の言葉に心を打たれた。
それと同時に、焦りながら言葉を紡いでいく清麿を可愛いと思う。

『あ──。』
恵の脳裏にある考えが閃いた。
今日の自分は清麿と交わることはできないが、清麿を満足させる方法がある。
やってみよう―。
恵は、少し迷ったのち、それを実践してみようと決心した。

「…清麿くん、ちょっとそこの椅子に座ってもらってもいいかな?」
「えっ…いいけど、何で…?」
とりあえず、清麿は恵に言われたように椅子に腰掛ける。すると、恵が口づけてきた。
恵の舌が口内に侵入してくる。
「ん…ん……。」
ぴちゃぴちゃと水音を奏でながら舌を絡め合う。
唇を離すと、恵は「…じっとしててね…。」と囁いた。
そして、清麿の脚の間に割って入り、ベルトに手をかける。
「め…恵さん!?」
清麿は思いがけない恵の行動に驚いてしまう。

「いいから…」
恵はそう言いながら清麿のベルトを緩め、ズボンのボタンを外し、ファスナーを下げた。
「恵さん…!!一体何を!?」
「清麿くんを満足させたくて…。」
動揺する清麿を尻目に、恵は清麿のトランクスを下げ、清麿のモノを露出させた。
そして、清麿のモノに手を触れてみる。
「うあっ…」
刺激を与えられ、先程のキスによって半勃ちになっていた清麿のモノは完全に大きくなる。
『すごい…。大きくなった…!!』
恵はそのまま清麿のモノをつかみ、こすってみた。
「恵さ…うあっ…」
清麿はもうすでになすがままになっている。
恵の手が清麿のモノを上下するたび、清麿の全身に快感が走った。
「あぅ…恵さん…」

恵は手による刺激を一旦止めにした。
清麿ははぁはぁと肩で息をしている。
恵はそんな清麿の耳元で「もっと気持ち良くしてあげるね…♪」と囁く。
清麿がえっという顔をした瞬間―。再び清麿の身体に快感が走った。
恵が清麿のモノを愛おしそうに舐めている。
始めのうちは竿の部分を全体的に舐め上げる。恵の舌が裏筋を刺激すると清麿の体がびくんと反応した。
そして、時折亀頭やカリの部分をちろちろと刺激する。
「うぁ……はっ…はぁっ…!!」
快感のあまり、清麿は先走りの汁を漏らしてしまう。

『…何かぬるぬるしたのが出てきた…。これって清麿くんが感じてくれてるってことかな?』
清麿が涙目になりながら快感に震える姿はとても可愛いと恵は思う。
だから、清麿をもっといじめ…もとい、感じさせたいという欲望が恵の中に芽生える。
友達や先輩に聞いた話、雑誌に載っていたことから得た知識を総動員して清麿をもっと感じさせようと試みる。

恵は清麿のモノから一旦口を離し、一息ついた。
清麿のモノは刺激を欲してびくびくと震えている。
今度は清麿のモノを咥えた。
「うあぁぁぁ…」
恵の口内の粘膜が清麿のモノを包む。その快感に清麿は溜息のような喘ぎ声を漏らしてしまう。
時折、恵の吐息が清麿のモノに当たって心地良い。
恵は清麿のモノを咥えながら、舌で裏筋を刺激する。
「ぐあぁ…はぁ…うぅ…」
さらに、ちゅうちゅうと吸引してみた。
「うぁ…恵さ…!!出るっ…!!」
今まで恵の愛撫によって高ぶっていた清麿のモノは、その刺激により絶頂を迎えた。
清麿のモノが一瞬びくっと震える。そして、清麿は恵の口内に勢い良く欲望を放出した。
「んぅ──!!」
恵の口内に清麿の精液が流れこんでくる。
恵は突然訪れた清麿の絶頂に驚き、清麿が放出している途中につい口を離してしまう。

恵が口を離した後も清麿の放出は続き、恵の顔と髪に清麿の精液が降り注いだ。
恵は口内に流れ込んだ精液を飲み干した。
『う〜ん…変な味がする…。』
「はあぁぁぁ……」
一方の清麿は大きく肩で息をしながら快感の余韻に浸っていた。
恵の方を見ると、顔と髪が精液まみれになってしまっている恵の姿が目に入った。
「うわっ!!ごめんなさい!!」
清麿は謝りながらティッシュを手にし、恵についた精液を拭った。

清麿に精液を拭ってもらった後、恵は口を開いた。
「…ねぇ、清麿くん?」
「ん?」
「どうだった?」
「……すごく気持ち良かった」
清麿の顔は真っ赤になっている。
「本当は私もえっちしたいと思ってるんだけど…。さすがに血まみれになってするのは嫌よね。」
「さすがにそれは俺も嫌だな…。」

「でも、清麿くんが満足してくれたならそれでいいの!!」
「恵さん…。」
恵の健気な言葉を清麿は素直に嬉しいと思う。
「次にする時もいっぱいサービスするからね♪」
「ああ…。でも、俺だって負けないからな!!」
「負けないって…そんなことで張り合わなくても…。」
「張り合ってない!!俺はただ恵さんを気持ち良くしようと思って…。」
恵を気持ち良くしたいという清麿の言葉に嘘はない。
しかし、恵に攻められてばかりなのは何だか悔しいので、次にする時はめいっぱい攻めてやろう、と思う清麿であった…。


〜おしまい〜

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