前スレ918 @383


平日の昼過ぎ、いつものように清麿の家にティオが遊びに来た。
玄関のチャイムを鳴らすとガッシュが満面の笑みで迎えてきた。
いつものように公園にでも遊びに行くのか、もしくはプラトニックに過ごすのかと思いきや、
2人はリビングに行き、机の正面に向かい合って座った。
どうやら最近の清麿の言動に対して会議を開くようだ。
「最近の清麿はおかしいのだ」
「まったくよね。明らかに私たちで遊んでるわ。しかも恵も仲間になってるみたいだし。
 しかもキスをさせるとか、裸で抱き合わせるとか、いつもHな方にいくのよ!
 恥ずかしいったらないわ。だいたい裸で寝てた時の写真を撮るなんて最低じゃない!」
ティオが一気にまくし立てる。
「…まあそれ自体はまあ別に嫌じゃないんだけどね…」
「…ウヌ、それは私もなのだ…」
「………と、とにかく、このままじゃ駄目なのよ。あの2人また何か仕掛けてくるわ」
「そうなのだ、私たちをからかって清麿達だけが楽しむのは間違っておるのだ」
「だからねガッシュ、今度は私たちが清麿達を罠にはめるの」
「ヌ?しかしどうやるのだ?」
「あのね、昨日私昼ドラ見てたの。そしたら男と女の修羅場が出てきてね、
 それを清麿と恵にやらせようと思うのよ」
「ウヌウ、確か修羅場とは男と女がHなことで喧嘩をすることと聞いておるが…
 どうやってその状況に持ち込むのだ?」
「それはね………で、………というのはどうかしら」
「ヌ、それならうまくいきそうなのだ!」
「よし、じゃあ今日はその準備をしましょう!ガッシュ、頑張ろうね」
「ウヌ、頑張ろうぞティオ!」
2人は邪な顔つきになった。とはいってもしょせん6歳児なので見た限りでは
いたずらをするときの子どもの表情ではあるが。


それから数日後、清麿は自分の部屋で悶々としていた。
久しぶりに恵と会えるからである。
(最近恵さん忙しくて会えなかったからな…今日はお袋も帰ってくるの遅くなるし
 熱い時間を過ごすとするか(;´Д`)ハァハァ)
既に頭の中は恵とヤることでいっぱいのようである。
(そういやガッシュは何処に行ったんだ?朝すぐに家を出たみたいだが…
 まあいいか)
しばらくして玄関のチャイムが鳴った。
恵の場合はチャイムを鳴らした後勝手に入っていいようになっているため、
清麿は迎えに出なかった。
少しして清麿の部屋のドアをノックする音が響き、ドアが開いた。
「久しぶり、めぐmあれ?」
「高嶺く〜ん、こんにちは!」
「水野?何でここに?」
「さっきガッシュ君に会ってね、高嶺君部屋にいるって教えてもらったから、
 思い切って来てみたの。迷惑だった?」
「い、いや別に迷惑じゃないけど…」

清麿は最近鈴芽と接しないようにしていた。
学校にいる時はできるだけ鈴芽を見ないようにし、学校が終わったらすぐに帰るようにしていた。
なぜそのようなことをしているかというと、前に実行した恵の罰ゲームである。
ティオのスカートめくりは重傷になりながらもクリアした。
一人エッチはむしろ喜んでクリアした。そのまま2人エッチに移行した。
鈴芽のキスも一応はクリアしている。
だが、その状況は鈴芽を公園に呼びだし、いきなり口づけし、そのまま走り去るというものだった。
その後一度も鈴芽とは会話をしていない。鈴芽からも話しかけてこなくなった。
そんな感じだったため、突然の鈴芽の来訪は意外であった。
「で、えっと…今日は何か用事があってきたのか?」
「うん、実はね、前のキスのことで…」
「………!!」
いきなりこの話になって清麿は心から震えた。冷や汗が垂れる。
「あ、あれな。あれはえっとあのそのどのあysぽいoえじゅ…」
「あんな感じで高嶺君が告白してくるって思ってなくて」
「…うぇpふぉいj………え?」
「とってもびっくりしたから…今日やっと決心が付いたの」
「ちょ、ちょっと待て水野…」
「私も…好き…。高嶺君のことが…好き」

「………」
清麿はしばらく放心状態になった。
(何故だ…なぜあれを告白だと思える…いや、それはとりあえず置いとこう。
 重要なことは水野も俺に惚れているということだ。
 それはつまり水野ともヤれるということだ。)
お、おい、それはあまりに短絡的な…
(しかもだ。恵さんは仕事上どうしても毎日会うとはいかない。
 だが水野とならばほぼ確実に毎日会える。そしてヤれる。
 恵さんにばれたら三途の川を泳ぐことになるが要はバレなきゃいいんだ。
 恵さんは俺と会う時は必ず連絡をくれるしそう簡単にバレることなはいはずだ。
 ………よし!!!)
二股をかけることを決心した清麿は改めて鈴芽の方を見た。
(水野だって性格はアレだけど顔は可愛いんだ。胸はちょっと………ってあれ?)
そこで清麿はあるおかしな点に気付いた。

     鈴芽の胸が大きいことに。

(おかしい…水野の胸は確かうちのクラスの女子20人中18番目だったはずだ。
 あれはどう考えても恵さんよりも大きい…)
「な、なあ水n」
「清麿君大好き!」
清麿が胸の大きさを聞こうとした瞬間、鈴芽が清麿に抱きついてきた。
勢いが強すぎてベッドに倒れ込む。そのまま鈴芽は清麿を強く抱きしめた。
清麿の顔は鈴芽の胸の谷間に挟まった。
(こ、この感触は…少なくともFカップはあるはずだ!
 絶対におかしい、これは何かある!
 ………いや、ちょっと冷静になって考えよう。俺はおっぱい星人だ。
 この胸を恵さんは持ち合わせていない。今日から水野ともヤり放題ということは
 この胸を俺が自由にできるということじゃないか!
 細かいことを気にするなんて俺らしくない。今日はボンバイエだ!!)
清麿は一度鈴芽を自分から引き離した。
そして鈴芽にキスをしようとした時、ナゾナゾ博士にだまされた時のキッドの顔になった。

やっぱりというか恵がこの世の者とは思えない表情をして立っていた。
「清麿君お楽しみの最中ごめんなさいね」
清麿は瞬間的に鈴芽を後ろに隠すような格好になった。
「ななな何言ってるんだ恵さん。べべべ別に俺は何もやってないぞ」
「ふ―――ん。ま、私は鈴芽ちゃんが清麿君に抱きついた辺りから全部見てたけど」
「ででででもおお俺から手を出したわけじゃないし」
「あ―――ら、普通なら抱きつかれたらすぐに自分から引き離そうとするんじゃない?
 しばらく抱きつかれたままになってたわよね。ちょうど胸が顔に当たってたし。
 胸の感触を楽しんでたんでしょ?」
「そそそそれはつまりそれでしかしでもであるからして…」
慌てすぎて言葉が支離滅裂になっている。
魔物と戦っている時の冷静でかつ熱い清麿はどこへやら。
「そそそうだ、水野も何か言ってくれよ。さっきから黙ってるみたいだけど」
自分一人では今の恵には勝てないと悟った清麿は鈴芽に応援を頼もうと後ろを向いた。
そこには誰もいなかった。
「あ、あれ?水野どこいった…?」
「さあて清麿君、 覚 悟 は い い か し ら ?」
恵は背伸びをし、屈伸をし、指を鳴らした。
「ままま待ってくれ恵さん。こういうときは冷静になるのが一番大せt…」
ブンッ バキッ ドスンッ ベキッ ………ッドサッ
「ブルアァァアァア!!!」


「やったわガッシュ!大成功よ!」
「ウヌ、うまくいったのう」
「ハッハッハ、よかったな2人とも」
清麿の家の前にガッシュとティオ、そしてフォルゴレがいた。
「すまぬのうフォルゴレ、手伝ってもらって助かったぞ」
「なあにお安い御用さ!私もこういうのは好きだからね」
そこにキャンチョメが清麿の家の玄関からコポルクを唱えている状態で現れた。
「おーい、うまく逃げてきたよフォルゴレー!」
「よし、よくやったぞキャンチョメ」
「ウヌウ、ありがとうなのだキャンチョメ」
「うん、ありがとうね」
「まかせてよ!僕は無敵のキャンチョメ様さ!」
どうやら今回のティオ達の作戦はこの4人で行ったようだ。
「しかしティオはよくこのような作戦を思いついたのう」
「清麿に勝るとも劣らない作戦だったぞ」
「ウフフフフ…」
褒められてティオは本当に嬉しそうだ。

「しかしなぜ清麿は鈴芽に化けたキャンチョメが偽物だと気付かなかったのであろう」
「まあそれは偶然だね」
「ねえ、何でかしら」
「それはね、清麿も私と同じでおっぱい星人だからさ」
「………?」
「確かにポルクで人間に化けるとどこかおかしいところが出てくる。
 しかし今回おかしいところは女の子の胸が大きいというところだった。
 清麿はすぐに気付くだろうけどね、その時彼はおっぱい星人の本性が出てきたのさ。
 胸の大きい女の子が自分に告白してきた。
 その時おかしいことについて考えるよりも胸の大きい女の子をものにできるという
 現実を本能で優先してしまったのさ」
「ウヌウ、胸が大きいというのはそんなに嬉しいものなのかのう…」
「…ガッシュはそんなことないわよね…?」
「ウヌ、私はティオがそばにいてくれればそれでいいのだ」
「………ガッシュ………ありがと………」
「やれやれ、今日はやけに暑いねぇキャンチョメ」
「まったくやってられないね」
「べ、別にいいじゃないの2人ともー!」
「アハハハハハ………」


変わってここは清麿の部屋。
清麿はバオウ・ザケルガを唱えた後のようだ。
もっともいつもと違ってやけに格好悪いが。
「さ、それでは今回の罰ゲームに行きましょうか」
(…ま、まだ許されないのか…)
「実はね、私明後日から仕事で中国とフランスに行くの。それに清麿君も来てもらうわよ」
(………?それのどこが罰ゲームなんだ?)
「結構今回は空き時間があるんだ。その時間でリィエンとココさんに会いに行こう」
(………い、嫌な予感が………)
「じゃ、罰ゲームの内容ね。ウォンレイさんとシェリーさんの目の前で
 リィエンとココさんに熱い抱擁をすること。一瞬じゃ駄目よ。最低5分は続けること」
(………………またそれ系か!!!)
「フフフ、清麿君死なないように頑張ってね!」
(…それ、生還率0%なんじゃ…)
「きっとさ、魔物の戦いも終盤に入ってるし、常に本は携帯してると思うんだよね」
(…それ、死亡宣告と同じだぞ…)
「…さ、じゃあ今日は帰るね。明後日の予定とかは後から連絡するわ」
(明日からしばらく山中の家にでも逃げることにするか…)
「あ、逃げても無駄よ。もし逃げたら二度とエッチしてあげないから」
(逃げるのも不可能か…いっそ楽になりたい…)
すっきりした顔で帰路に着く恵。
反対に生きてるか死んでるか分からない清麿。
(何でこんなことになったんだろう…)
ガッシュとティオへのいたずらのせいなのだがちょっと気の毒である。
清麿の運命やいかに………



ちなみにティオが考えた今回の作戦はこういうものである。
@清麿と恵が会う日、恵がいつ頃来れるか調べておく。
Aその時間の少し前に鈴芽に化けたキャンチョメを清麿の部屋に行かせる。
Bキャンチョメは清麿に抱きついたりしていかにも浮気をしているように見せかける。
Cその場所を恵に見せる。
D当然2人は修羅場となり、周りが見えなくなるのでそこでコポルクを使って
 キャンチョメを逃がす。
Eあとは恵の黒い心に任せる。


終わり

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