石版編・異聞 @795


※一部BL描写があります。苦手な方はご注意ください。

「久しぶりですね、ウォンレイ。まさかあなたとこんな形で再会できるとは思いませんでしたよ」
ゾフィスが口を横に大きく裂いて笑う。彼の横にはパートナーのココ。そして二人の視線の先にはウォンレイ。
ウォンレイはその両手を、天井から垂れたロープに縛られ、はだけた上着から素肌を覗かせている。
「ゾフィス。あなた、この魔物を知ってるの?」ココの問いにゾフィスの顔がさらに下品にゆがむ。
「知ってるも何も、わたしは彼のことをずっと前から狙っていたんですよ」
舌なめずりをするゾフィスの姿は、ウォンレイの背筋に悪寒を走らせる。ウォンレイはかつて魔界で起こった
様々な出来事を思い出し、強烈な不快感に襲われた。
「わたしとウォンレイは魔界では同じ学校でしてね、ココ。そこは全寮制で魔物たちは寝食を共にしていたんですよ」
ゾフィスはにやにやと口をゆがめながらウォンレイに近づく。ウォンレイは睨みつけるが、ゾフィスは意に介さない。
「彼は魔界では好かれてましてね。‘いろんな意味’でね」
言うが早いか、ゾフィスの手がウォンレイの胸元に滑り込む。その手はたくましく形の整った胸板をいとおしそうに撫で回す。
「うっ・・・、さわるな!」ウォンレイが眉をしかめ、体をよじらせる。だが、両手を上に持ち上げられた状態では思うように動けず、ゾフィスの手をのけることはできない。
やがてゾフィスの手は、胸板にぽつんと突き出た乳首に触れる。ウォンレイの体が一瞬反応したのをゾフィスは見逃さない。
「くくっ、相変わらず反応がいいですね」指先で器用に乳首をつまむゾフィス。ソフトタッチでこねてひっぱり、そしてひねる。
ウォンレイは顔をそむけ、「んぅ、やだ・・・、やめろ」と拒絶するも、その頬はかすかに赤らんでいる。
ココの目には、ウォンレイが体をよじる様は快楽に悶えているように見えた。
(ゾフィスったらホントにエロで変態なんだから。・・・それにあのウォンレイって魔物も、見た目イイ男なのに
そっちの方もあんがいイケるみたいね)
己の歪んだ欲望を隠すことなく相手にぶつけるチビた魔物。そいつに弄ばれ、必死に抵抗しようとしても体は反応してしまう美形な魔物。
ココはそんな両者を軽蔑しきった、冷めた視線で見つめていた。
「ヒッ!」ウォンレイの短い悲鳴が響く。ゾフィスがその不潔な長い舌を、ウォンレイの胸元に這わせていた。
「はあぁ・・・、この味この香り。やはり‘本物’は違いますね」胸板だけでは飽き足らず、ゾフィスの臭い唾液はウォンレイの乳首をも包み込む。
ウォンレイは顔をしかめ、望まない快感を歯を食いしばって耐える。だが、ゾフィスに犯されている乳首は固く勃起し、電気信号のように快感を伝達していく。
「くぅ・・・・・・、や、やめてくれ・・・・・・。っああん!」強い快感が走ったのか、ウォンレイが顔をのけぞらせ、女の子のような声を上げる。
頬を真っ赤に染め、息を荒くしているウォンレイの様を、ココは(かわいい)と思えた。
「ふふふ、これくらいで参ってはいけませんよ。これからが本題なんですから」ゾフィスはよだれまみれの口を拭いもせず、ウォンレイの下半身に目をやる。
ウォンレイの性器はズボンを突き破らんばかりにせり上がり、ときおりくいっと動く。
(うわ、ゾフィスのより凄いかも)ココは唾を飲む。ココはその音が部屋中に響いたように錯覚した。

ウォンレイは魔界では男女問わず人気があった。美しい容姿、高い知性、強靭な肉体、そして他者を思いやれる魅力ある人柄。
そんなウォンレイに対し尊敬や憧れの想いが寄せられるのは当然と言える。だがその一方で、ウォンレイに嫉妬する者や、歪んだ偏執的な情愛を抱く者もいた。
体育で水泳の授業をした際、ウォンレイのパンツが無くなったことがあった。彼は無くしたとばかり思っていたが、数日後に自分の下駄箱でそのパンツを見つけて初めて、盗まれたことに気づいた。
パンツはプールの水とはまったく違う、悪臭を放つ粘液にまみれ、一部はパリパリに乾いていた。
ウォンレイはパンツをゴミ箱に投げ捨て、肩を震わせながら感情を爆発させないように耐えた。
下着に欲望を吐き出し、それを相手に見せ付ける卑怯者。そんな卑怯者に付け入る隙を与えた自分のふがいなさがウォンレイは悔しかった。
別の日、学校の寮が荒らされる事件が起きた際、他の部屋は金品が盗まれたのに対し、ウォンレイの部屋だけは、彼の衣服や寝具だけが盗まれていた。
学校側は単なる泥棒と思っていたがウォンレイにはわかっていた。最初から自分の部屋が目的で他は目くらましだと。
後日、彼の盗まれた衣服がご丁寧にも宅配便で帰ってきた。イカ臭い汁まみれの服に混じって『ごちそうさまでした』と記された手紙。
ウォンレイは汚された服ごと手紙を術で焼き捨てた。その目には悔しさのあまり、かすかに涙が浮かんでいた。

  =====

「ふふふ、ここは魔界にいたときよりもさらにたくましくなったようですね」
ゾフィスによってウォンレイのズボンは下げられ、むき出しの下半身には怒張した性器が重力に逆らうかのように上に突きあがっている。
「へぇ、見た目が人間だとそこも普通なのね。ゾフィスのなんて、まるで毒キノコみたいなのに」
ココはウォンレイの性器をまじまじと見つめ、思ったことを素直に口にする。女性に勃起した性器を見つめられて恥ずかしさを感じるウォンレイだが、ココの独白を聞いて顔色が変わる。
「ゾフィス。貴様、こんな年端もいかない少女に何を・・・!」ウォンレイの言葉に、ゾフィスは鼻をふんと鳴らす。
「パートナーに何をしようとわたしの勝手。それに、‘ちんちんおっき’して何を言いますか」
ゾフィスの軽蔑した視線はウォンレイの性器に注がれている。ウォンレイは思わず内股になるが、かえって性器が前に突き出る格好になる。ココは自分の顔にぶつかりそうになり、一瞬驚いた。
ゾフィスはウォンレイに近づき、その性器をぎゅっと握る。「!」痛みを感じないぎりぎりの圧迫感に、ウォンレイは危うく声が出そうになった。
「ウォンレイ。わたしは今とても嬉しいですよ。こうしてあなたを気持ちよくしてあげられるんですからね」
ゾフィスの手が優しく前後する。性器の先からはガマン汁が垂れ出て、ゾフィスの手と性器にこすれて泡状にへばりついた。
見つめているココの鼻に、ウォンレイのガマン汁の匂いが伝わってくる。(ゾフィスのとは違う匂い・・・)
性器の先は朱に染まっている。もうすぐ射精するかもしてない。
「あっ、・・・や、やめろ。やめてくれ・・・・・・」ウォンレイは足の力が抜けるのをこらえながら哀願する。
オナニーはすでに知っている。だが、他人に性器を触られたことは無かった。心が通じ合っているリイエンにも触られたことが無いのに、
男に、よりによってゾフィスに愛撫されている現実。頭で拒絶しても、体は正直すぎるほど反応し、性器からは快感が次々と伝わってくる。
(くそっ、こんな奴に・・・。あっ・・・、気持ちいい・・・)。
ウォンレイは頭を激しく振って、体全体に湧き出る快感を否定しようとする。乱れた髪がゾフィスの顔に当たり、一部がそのまま絡みつく。
ゾフィスは構わず手を動かし、ウォンレイの耳元で囁く。

「気持ちいいでしょ?ほら、イッちゃって」

突然の不意打ちである甘い囁きに、ウォンレイの限界はあっけないくらいに破られた。
射精の快感は今までに無い強烈なものだった。頭は真っ白になり、体は大きくえびぞる。
性器からは濃厚な粘液が勢いよく飛び出し、弧を描いて宙を走る。そのまま、軌跡上のココの顔にビシャリと到着。
「や!・・・もう、急にかけないでよ。目に入っちゃったじゃない」ココの顔はウォンレイの精液にまみれ、片目はつむっている。
ゾフィスは心底おかしそうに笑いながら言い放った。
「おやおやウォンレイ、こんな年端もいかない少女に何をしてるんです?」

ココは自分の顔についた精液を拭い、その指をなめ回す。
「ねえゾフィス。わたしこの魔物としたい」ココの甘えた声とその赤い舌がなまめかしく見えたウォンレイは視線をそらす。
ゾフィスはニヤリとわらい、ココに言う。「いいでしょう。ココ、ウォンレイとセックスをしなさい」
ウォンレイはさけぶ。「何を・・・!い、いけない!あなたはゾフィスの術にかかってそうするように仕向けられて・・・」
ココにはウォンレイの言葉は最初から聞く耳もたない。彼女の頭にあるのは、目の前の魔物のチンポを自分にいれたい、これだけだった。
「ん、・・・っはいったあぁ!」ココは今までの痴態を見て濡れていたとはいえ、ウォンレイを受け入れるのは手間取った。
ウォンレイが体をよじって挿入させないようにしたのと(ゾフィスが腰を押さえて解決したが)、ウォンレイの性器そのものがけっこうなサイズだった。
「ハアァ・・・、ゾフィスの‘毒キノコ’とは別の良さがあるわ。質実剛健というかシンプルイズベストというか」
‘実況’されていることにウォンレイは言いようのない恥ずかしさを感じた。もしリイエンがここにいたら、彼女は泣いてしまうかもしれない。
「ねえゾフィス、こいつのチンポすごいわよ。まるで・・・、野獣みたいにすごいの・・・」腰をふりながら、ココは喘ぎ声を惜しげもなく上げる。
ウォンレイはココの膣口の感触以外にも、胸板に当たる乳房や耳元に届く熱い吐息にもなんとか耐えようとしていた。
だが、人間でいうとちょうど思春期、ヤリたいざかりの年頃。女体のぬくもりを無視するのは酷すぎる。
(ああ、リイエン!わたしは・・・、わたしはあなたを・・・!!)ウォンレイのリイエンを想う心は本物である。だが、それと肉の快楽とはまったくの別物だった。
「・・・・・・んはぁ!!!」ココが叫び、のけぞる。彼女の中にウォンレイが放出し、ふたり揃って果てた。
「・・・くっくっくっ。ウォンレイ、気持ちよかったですか?」ゾフィスが意地悪く問う。その股間からはまさに‘毒キノコ’にふさわしい代物が生えていた。
「あなたは結果的にわたしのパートナーを犯したんです。その責任をとってもらわないとね」
ゾフィスは最初からこれが狙いだった。ウォンレイは悟ったがいまさら手遅れだった。ココが無邪気にはしゃぐ声も、ウォンレイの耳には入らない。

ゾフィスの性器は黒ずんだ紫色で、所々コブがある。カリの部分に生えている無数の短い触手がうごめく様は、腐肉を食らう蛆虫のようであった。
ウォンレイは背筋が寒くなるのを感じた。こんなおぞましいモノにこれから犯されるのか。
「ねえ、ウォンレイ。あなたはわたしを犯したのよ。しかも中に出して。だからそのお詫びに、ね」ココはしたり顔で言い放つ。ゾフィスの術にはまったとはいえ、あんな不気味なモノを受け入れた彼女に対しても、ウォンレイは恐怖を感じずにはいられない。
ゾフィスはウォンレイの尻をいやらしく撫で回す。鳥肌モノも嫌悪を感じるウォンレイに構わず、ゾフィスはその菊門に己の性器をあてがう。
「さあ、いよいよです。この時をどんなに待ち望んだか」ぐいっ。ゾフィスの腰に力が入り、同時に‘毒キノコ’がウォンレイの内部にねじ込まれる。
「っ!んああぁっ!?」ウォンレイの悲鳴は素っ頓狂なまでに高く、ココは思わず噴き出した。
「あはは。変な声だして。・・・・・・やだ、こいつちんちん大きくなってるう」
ココの膣内に入れられたままのウォンレイの性器が、ゾフィスに犯されている肛門からの刺激に反応して怒張してきている。その感触がココにも伝わり、新たな快感を生んでいた。
ゾフィスもまた、ココの膣では決して感じ得ない背徳的な喜びに身を震わせている。
「この日がくるのを待ってましたよ、ウォンレイ。あなたを犯したい・汚したいという想いが叶って、わたしはとても幸せです。・・・それにとても締まりがいい。あなたの肛門は最高です」
ゾフィスの性器はウォンレイの体内できゅうっと締められ、ココとはまったく別次元の感触に包まれていた。
悪の魔物と淫媚な少女に前後を犯されながら、ウォンレイは無駄にあがいていた。
「・・・や、やめろ。もう・・・・・・、やだ・・・。やめ・・・て・・・」その目からは大粒の涙がこぼれ落ちる。
ウォンレイはもはや‘守る王を目指す者’ではなく、アナルレイプされて泣きじゃくるか弱い美少年でしかなかった。
「さあウォンレイ。もうわたしとココのなすがままです。このまま永遠に、永遠にわたしとココの欲望を受け止めなさい!!」
ゾフィスの笑い声、ココの喘ぎ、そしてウォンレイの泣きながら悶える声が混ざり合って部屋中に響き渡る。彼等の狂宴を見る者も、止める者もそこにはいない。


                   −−終−−



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