ノワール @191


ガッシュ×コルルの続き

ガッシュは王になってから10年間欠かさず続けている事がある。
それはブラゴ、ウォンレイ、パムーン、バリー、テッド、レイン等の強者を相手に1対1の実戦形式の組み手。
いつ魔界の平和を乱す者が現れても王自ら先陣を切って戦い、民を守れる強さを得る為だ。
勿論王だけでなく側近達や兵士達の間でもこの特訓は行われている。
魔王軍は強者揃いの為、強い奴と戦う事が好きなブラゴとバリーは思う存分趣味を満喫している。
そんなある日、ブラゴとの特訓を終えたガッシュにティオが話し掛けて来た。
「ねえガッシュ、明日は久し振りに私と特訓しない?」
「ティオとか?何か懐かしいのう…」
「10年振りなんだから当たり前よ。それと、王様になってからウォンレイ達とばかり特訓してるからでしょ」
「それもそうだの…」
「普段は男連中ばかりだからたまにはいいでしょ?」
ちなみにレイラはティオやパティにあらぬ嫉妬をされるのが嫌で10年前から特訓相手を辞退している。
「ウヌ、明日はティオと特訓なのだ!」
「じゃあ決まりね、明日清麿の家の前で待ち合わせしましょ!」
〜翌日、清麿の家の前〜
「じゃあ、特訓はあそこの山でするわよ!」
ティオは10年前にガッシュとウマゴンと特訓をした山を指差した。
「ウヌ、山まで競争なのだ!」
「よ〜い、ドン!!」
2人は全速力で山まで走って行った。


「着いたのだー!」
「昔に比べるとあんまり疲れないわね」
2人共昔は山に着いたばかりで息切れしてダウンしそうだったのが嘘みたいに元気だ。
「ところでガッシュ、昨日のブラゴとの特訓はどうだったの?」
「片手で首を絞められてそのまま持ち上げられたのだ…爪が首に食い込んで痛かったのだ…」
「うわあ…」
『首絞めティオ』というあだ名があるティオでもブラゴの握力+鋭い爪による首絞めは想像するだけで背筋がぞっとした。
「さらにそのまま思いっきり投げ飛ばされて岩山に叩きつけられたのだ…」
「ひえええ…」
ティオの顔が段々青ざめる。自分より大きな相手を軽々投げ飛ばすブラゴの腕力は恐ろしい。
「私は立ち上がった途端にギガノ・レイスを目の前で撃たれたのだ…それから…」
「イヤ―ッ!!もう言わないで!それ以上聞きたくなーいっ!」
「わ、分かったのだ…(ティオが聞いてきたのだがのう…)」
「じゃ、じゃあ訓練始めましょ…」
2人は気を取り直して特訓を開始する事にした。
「さあ、組手しましょ!」
「ウヌ?石を避けたり小さい足場で走ったりはせぬのか?」
「ガッシュは普段から石より物凄い攻撃避けてるじゃない」
「それもそうだの」
パムーンの無数の星から発射されるファルガ等の光線を避けているガッシュには石などまるで意味が無かった。

「今じゃここの足場なんて脚でまたいだら簡単に届くわよ」
「ウヌ、確かにそうだのう…」
川のあちこちにある石の足場は大きくなった2人には物足りない。
「それにハリキリ過ぎてフラフラになったら困るじゃない。だから組手だけにしましょう?」
「分かったのだ」
「あ、ガッシュは打撃使っちゃダメよ」
「どうしてなのだ?」
「ど、どうしてもよ!文句あるなら首絞めるわよ!」
「わ、分かったのだ…首絞めは勘弁して欲しいのだ…」
どんなに強くなってもティオの首絞めは怖いガッシュだった。
「よろしい。じゃあ、行くわよ!(あとは恵から聞いた通りに…)」
ティオはウォンレイ仕込みのカンフー技で仕掛けて来た。打撃が使えないガッシュは拳や蹴りに防戦一方だ。
「ヌッ、ヌウッ…」
「どうしたのガッシュ、さっさと反撃しなさいよ!」
しかしガッシュはティオの豊満な胸や蹴りをする度に見える太股とショーツに目がいってしまう。
「ヌアアッ!」「キャッ!」
ガッシュは接近して組み合ったが、ティオの胸を間近で見てしまい顔を真っ赤にする。
「(よし、チャンス!)ええいっ!」「ヌオオッ!」
隙を突いてティオは合気道の技でガッシュを投げ飛ばし素早く覆い被さり、胸の谷間でガッシュの顔を挟み込み両手首を掴んだ。
「ヌ、ヌウッ!?」

ガッシュは顔や体を動かし両足をばたつかせるが、ティオはしっかりと両手首を掴んで振り落とされない様にする。
「ちょっと暴れないでよガッシュ、せっかくの寝技が外れちゃうでしょ」
「ね、寝技?(ティオのおっぱいのせいで真っ暗で何も見えないのだ…)」
「そうよ、ガッシュ専用のね。だから大人しくかかりなさい、気持ち良くしてあげるからさ…」
「分かったのだ…」
ティオは力を抜いたガッシュの両手首から手を離して手を繋いだ。
「ティオ…おっぱい気持ち良いのだ…」
「じゃあもっとしてあげる…ほらほらぁ…」
ティオはさらに胸を押し付ける。豊満な胸に顔を包み込まれてガッシュは夢心地だ。
「でも、苦しくなったら言いなさいね。このままじゃおっぱいで窒息しちゃうわよ〜?」
「分かっておるのだ…」
ガッシュは暫くティオの胸の感触を楽しみ、息苦しくなると開放して貰った。
「気持ち良かったのだ…」
「ガッシュったら、胸だけでもう大きくなってるわよ(色仕掛けって効果あるわね〜恵の言った通りだわ)」
ティオはガッシュの大きくなったモノをじっと見つめた。
「じゃあ次はお尻でしてあげるわ」「ムオッ!?」
ティオはスカートをめくってガッシュの顔に腰掛けて丸みを帯びたお尻で押さえ付けた。
「どう?おっぱいもいいけど、こっちも気持ち良いでしょ?」
「ウヌ…気持ち良いのだ…ムググ…」
ガッシュの顔の部分はティオの長いスカートに包まれて完全に隠れてしまった。

「じゃあもっと押し付けてあげる…きゃっ!?」
ティオは胸の時と同様にお尻をさらに押し付けるとガッシュの手が太股に触れた。
「オオ…ティオの太股も良いのだ…」
「ちょっと、大人しく寝技かけられなさいよ(恵は清麿に苦しかったら太股に触ってって言ったけど…)」
ガッシュはティオのお尻の感触を楽しみながら太股を揉む。
「あん…もう、えっちなんだから…」
「ティオに言われたくないのだ…それに、私もティオを気持ち良くしてあげたいのだ」
「ガッシュ…じゃあ今度はガッシュが上になって…」
体を浮かせてしゃがみ込んだティオにガッシュは覆い被さりキスをしようとする。
「ちょっと待ってガッシュ、顔をスカートのあたりに近づけて…」
「?…分かったのだ…ヌオ!?」
ティオはスカートで隠れたガッシュの顔をショーツ越しの秘所に押し付け、むちむちした太股で首を締め付けた。
「ムグ…ムググ…」
「こんな首締めもアリなのよ、どう?(太股での首絞めなら喜ぶって恵言ってたけど…)」
「苦しいけど…気持ち良いのだ…いつものより、こっちの首絞めの方が良いのだ…」
「そう?じゃあこれからは太股で首絞めてあげるわ。あ、勿論ガッシュだけよ」
ティオはガッシュの頭を手で押さえ付けながらさらに強く締め付ける。
「ムグググ…」
「あんっ、だめよガッシュ…そんなに顔動かさないでよ…」
ガッシュは頭を動かすが、ティオの脚は締め付ける力を緩めるどころかさらに締め付けてくる。

「ヌオ…ヌウ…(そ、そうなのだ…ティオのここを舐めてあげれば…)」
ガッシュはティオの太股に触れて揉みながらショーツ越しに秘所を舐め始めた。
「ひゃっ!?ああん…ガッシュぅ…」
ティオが脚を緩めた隙を突いて、ガッシュはショーツを脱がして左脚に巻きつけてから愛撫を続行する。
「ふああっ…やんっ…」
元々ガッシュの方が圧倒的に腕力が上の為、ティオは脚をM字型に開かされてされるがままになる。
「ガッシュ…もういいよ…早く入れてぇ…」
「ウヌ、私もしたいのだ」
ガッシュはたっぷりと濡れたティオの中にモノをゆっくりと入れて、腰を動かし始めた。
「ああっ…いいよぉ…ガッシュの寝技…」
「寝技?これはいつもしておるではないか?」
「寝技よ…それより、もっとして…」
「ウヌ。ティオ…」
ガッシュはティオにキスをしながら胸を揉む。服越しでも柔らかく温かい感触が手に伝わってくる。
「ん…んん…むうっ…」
ガッシュはキスを止めてティオの胸から手を離して、手を繋いだ。
「あっ…ガッシュ…動けないよ…」
「さっきのティオと同じ事をしてるだけなのだ」
「もう…いじわる…ああっ…もっと突いて…」
ティオの喘ぎ声が大きくなる度に、ガッシュの腰の動きが激しくなる。

「ヌアッ…ティオ…凄い締めつけなのだ…抜けないのだ…」
喘ぎ声同様にティオの締め付けも激しくなり、ガッシュのモノを離そうとしない。
「抜かないでぇ…中に…出して…」
その言葉を聞いてガッシュはさらに腰を激しく動かした。
「うあああっ…ガッシューッ!!」「ティオ…ティオーッ!!」
ティオの中が収縮しガッシュのモノを締め付けた。2人は同時に絶頂を向かえ、ガッシュの精液がティオの膣内を満たした。
「ハアッ、ハアッ…ティオ…」
「ガッシュ…」
ガッシュはそのまま倒れ込み、ティオの胸に顔を埋めた。2人は手も体も繋がったままの状態でいた。
「私の寝技気持ち良かったでしょ?」
「凄く気持ち良かったのだ…」
「ガッシュの寝技も気持ち良かったわよ…」
「これからも、たまには私と特訓しましょうね」
「ウヌ。分かったのだ…」
「ただし、他はともかく寝技は絶対にする事。いいわね」
「ウヌ、ティオともっと寝技がしたいのだ…」
「今日は私と過ごす日だから、今夜たっぷりしましょ…」
「分かったのだ…」
繋がったまま暫く休んでからガッシュはティオの中から自分のモノを引き抜いた。
流石に疲れたので2人はそのまま魔界に帰った。


〜おまけ〜
「怨怒霊――――!!」
「ヒイイイイ!パティが久々に怒ったゲロー!!」
婚約して以来浮かれまくっていたパティの怒りが大爆発したのでビョンコは怯えまくっている。
「ティオめー!特訓とか言って自分だけガッシュちゃんと2人っきりの時間増やしやがってー!」
凶悪な形相に変貌したパティの顔がビョンコの恐怖心を増大させる。
「そ、それなら…パ、パティもガッシュと特訓すればいいゲロよ…」
「あっ…それもそうね?」
ビョンコの一言でパティは実にあっさりと元に戻った。
(あ〜怖かったゲロ…ある意味デモルトより怖いゲロ…)
「ガッシュちゃんと2人っきりの時間が増えるわ〜♪」
(はぁ…パティ、特訓する気全く無いみたいゲロ…)
さっきまでの怒りは何処へやらで浮かれるパティを見てビョンコは深くため息をついた


〜おまけ2(ブラゴさんちの家庭の事情)〜
「昨日のガッシュの特訓…随分派手にやったそうね」
「フン…いつもの事だ」
「魔界一派手な兄弟喧嘩ね」
「兄弟喧嘩じゃねえ、戦いだ…」
「殺しても死にそうに無い兄はともかく可愛い弟が心配だわ」
「シェリー、てめえ…」
(そろそろ夫婦喧嘩が始まる頃ですな…)
ブラゴとシェリーと爺がいつもと変わらないやり取りをしていると、コルルが部屋に入って来た。
「あらコルル、どうしたの?」
「お兄ちゃん、お姉ちゃん、お願いがあるの」
「何かしら?」
「ガッシュに手加減しろ、なら聞かんぞ」
「あのね…私に戦い方を教えて欲しいの」
「えっ?……」「ほう…」
シェリーは驚きの余りショックで固まってしまった。逆にブラゴは嬉しそうだ。
シェリーは椅子から立ち上がり、コルルの額に手を当てた。
「あの…お姉ちゃん?」
「熱は無いようね…という事は…」
シェリーはどこからかフレイルを取り出し、ブラゴの方を見た。

「ブラゴ、ゾフィスの所へ行きましょう。コルルを元に戻して貰わないと…」
「落ち着け。今のゾフィスにオレに殺されるのが分かっていてそんな真似をする度胸は無え」
「そうね。ゴメンなさい…全く予想外の言葉だったのでつい…」
「コルル、どういう風の吹き回しだ?」
「私…ガッシュの役に立ちたいの…それで…その…」
「分かった。いい機会だ、鍛えてやる」
「ブラゴ、ちょっと待ちなさい」「何だ?」
フレイルを引っ込めたシェリーが待ったをかけた。
「貴方、砂漠で走りこみしろとか凶器持って特訓して目を閉じるなとか死人になれとか言う気でしょ?」
「…何故分かった?」
「分かるに決まってるでしょ!!実際にやらされたのよ私は!!」
「チッ…不服ならお前がやれ」
「そうさせてもらうわ。貴方は術の方を教えてあげて(ああ…私にしか出来ない姉らしい事が出来るわ…)」
「術か…いいだろう、使える術を増やしてやる(オレの妹だからな…素質は有る筈だ…)」
「合気道とかならコルルにも出来るから頑張りましょうね、ガッシュの為にも」
「まあ、ガッシュもお前相手じゃ全力は出さんだろうから安心しろ…(一応出したら殺すと言っておくか…)」
「よ、よろしく…お願いします…」
丁寧にお辞儀をしたコルルを見てシェリーはにっこり微笑み、ブラゴは不敵な笑みを浮かべた。
(ガッシュ様の為とは言えコルル様が…明日は雨が降るかもしれませんな…)
爺の考えは当たり、翌日魔界と人間界の天気は大雨になった。


翌日、コルルはしおりの家に来ていた。
「コルルがガッシュくんの特訓相手ねえ…それで今日は大雨なんだ」
「もう、ねーちゃんたら…」
「ごめんごめん。でもさ、コルルが強くなりたいのはガッシュくんと2人っきりになりたいからよね?」
「やっぱり…分かる?」
「伊達にコルルのねーちゃんはやってないわよ。だからお兄さんとお姉さんに頼んだんでしょ?」
「うん…私、ティオやパティみたいに強くないから…」
「きっとお兄さんはコルルが強くなりたいって言ったのが、お姉さんはコルルが頼ってくれたのが嬉しいんでしょうね」
「そうなの?」
「ええ。でも、ガッシュくんと2人っきりになりたいってのには気づいて無いと思うわ」
「どうしてそう思うの?」
「気付く様な人達なら、コルルが私の所へばかり恋愛相談に来ないでしょ」
ブラゴとシェリーはお互いに出会うまで恋愛経験ゼロだった。しかも自分達の話はコルルには全く参考にならなかった。
ガッシュとブラゴは性格正反対なので無理も無い。シェリーもコルルみたいに素直じゃなかったから尚更だった。
「で、ガッシュくんと2人きりになって出来ればえっちもしたい…とか思ってるんでしょ?」
「うん…」
図星を疲れて顔を真っ赤にして俯くコルルを見て、しおりは「ガッシュくん幸せ者ねぇ…」と思った。


終わり。

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